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インフォームド・コンセントを経験して現在の医療について思うこと

      2015/08/16

hospital

私が40半ばですから父親は70歳オーバーのもうすっかり爺ちゃんです。色んなところにガタがきてて昨年は肺がんの摘出手術を受けました。

その際手術前に励ましてやろうかと帰省気分で日帰りで田舎に帰ったんです。空港からそのまま病院に向かうとちょうどインフォームド・コンセントがあるとのこと。

折角なので私も同席しました。

インフォームド・コンセントを経験して思うこと

インフォームド・コンセントとは病院側から手術内容とリスクについて説明を受け、また逆に患者側は疑問と不安が残らないよう徹底的に質問し、回答を求め、そして納得することで最終的にこれから行なう医療行為について双方が合意することを目的としたものです。

私自身インフォームド・コンセントは初めての経験で、父親の病状を気にしながらも一体どのようなものだろうかと興味もありました。

予め伝えられた時間になると医者から個室に呼ばれます。正味1時間強だったと記憶しています、最初は担当医から病状についての説明がありました。

医師の説明能力・コミュニケーション能力に依存する

担当医師は明らかに私よりも年下でしたが、しっかり対応してくれました。後になって正直ラッキーだったと思った反面、これって担当する医者に依存しちゃうよな、医者によっては納得できないケースもあるだろうなと。

現在の病状については写真と手書きの絵を交えて丁寧に分かりやすく説明してくれました。

それまで一言ガンとしか聞いていなかったので「おいおい、そんなことになっちゃってんのかよ」と父親の病状について改めて事の大きさを認識。

また手術のリスクについては聞いているだけで恐くなるほど脅してきます(笑)。まぁこれがインフォームド・コンセントの意義ですから仕方ないのでしょうけど、マジでビビりました。

素人が聞いててそれぐらいリアルに伝わるほどその若い担当医師の説明が上手く会話能力があったということですが、逆にそうじゃない医者もいるでしょうね。仮に説明ベタな医者だったら患者は不安だらけ、そんな手術に到底納得などできないでしょ。

インフォームド・コンセントに対する医師への教育

医者はインフォームド・コンセントに対するちゃんとした教育、指導を受けているんだろうかという素朴な疑問が出てきます。

試しにググルと出るわ出るわ、総合病院の運営方針!例えば病院で真っ先に表示される虎の門病院、

新任の医師には必ず当院のインフォームド・コンセントに関する方針についてオリエンテーションを行っています。また、他の職員には普段からよりよい医療のあり方を考え、「教育研修委員会」等を通じて周知して徹底しています。 -虎の門病院ホームページより引用-

ちゃんと病院側も対策をしているんですね。そりゃそうか、医者によってバラつきがあると病院=組織がまとまらないし、患者からの信用を失うし。

また興味深いのは医療現場でのコミュニケーション能力向上を研修メニューとしてビジネスにしている組織があるということ。ニーズがあるからビジネスになる訳で、やはり病院側もインフォームド・コンセントでの患者との関わり方を重要視していることが分かる。

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患者も必要最低限の知識習得を

私の父親の場合、担当医師の分かりやすい説明で何の疑問もなく術中術後のリスクも了承した上で手術の合意書にサインしました。

いまでは既に退院してすっかり普通の生活を送っています。

なぜ今頃こんな記事を書いているのか、その理由にもなるんですが患者側も病院任せではいかんなと。あの時、父も私も終始医者のペースで会話が進行したんです。別に医者と張り合いたいのではありません、そうではなくもっと対等でもよかったなぁと。

その割には無知すぎるんでよね、われわれ患者側が。

例えば父の肺ガン、片方の肺の半分を切除するといわゆる「片肺」になるって知りませんでしたよ。片方全て除いたからじゃなくて、片方の半分だけで機能的にはほぼ半分減なんだそうです。時々酸素ボンベを持ち歩いている方を見かけますよね、そうなる可能性があると言われました。

もし私にその知識があれば、最初から2分の1以上残すような施術を考えて欲しいと言えた筈。あまりにも情報不足で医者のテンポで終わってしまったのは否めない。

学校の保健体育の時間でもいいので医学に関する最低限の学習を義務化すればいいのに。もっと効果的な有意義なインフォームド・コンセントになると思うのだが。。

まだまだ医者主導の地域の医療現場

近所に時々診てもらう町医者がいます。掛り付けではありませんが、たまにいくといつも解せないのが、「じゃあ、また○曜日に来て」と一方的に言ってくること。

なぜ?調子が戻ったら行かなくてもいいんじゃねえの?その日を指定する理由は?なぜあなた主導なの?と。

以前からずっと不思議なのが歯医者。どれだけ通院すればいいんだよ!!治療が終わるのに1年近く通い続けたりして。もっと短期間で完了する手段を考えろよ!!

日本でインフォームド・コンセントは手術時に行なわれる印象しかありません。でも海外では違うんですよね、もっと身近な町の病院でもやっている。

日本は何故か医者が優位、確かに特殊な職種ではあるが別に偉いわけではない。皆から先生と呼ばれるから勘違いするのだろうか。そもそもなぜ医者主導なのか?患者が通院回数を決めたらダメなのか?治療箇所と方法を指示したらいけないのか?

解せないことだらけだ。

まとめ

最近、医療裁判のニュース記事をみたんです。

医者も人間なのでミスもあるでしょうけど、それを極力無くすために務めるのが組織=病院。一方患者もインフォームド・コンセントで合意したはずの手術。

人の命に関ることなので安易に言えませんが、医学は進歩しててもそれを取り巻く人と組織、ルールと環境が置いてけぼりになっている気がするのは私だけか。

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