【書評】谷崎潤一郎「文書読本」
2014/12/15
どうも、しばらく前から文章力強化を目指して勉強中の親父です。
どこかのブログで文章力鍛えるならこの本読みなと紹介されていた一冊を読み終えました。谷崎潤一郎の「文章読本」です。
親父は偏理系?育ちですから、この手の文学書の類を自らすすんで読んだことはありませんでした。でも念のため断っておきますが、谷崎潤一郎は知ってましたよ。細雪は有名、大正から昭和にかけての文豪です。
photo credit: Natalia Romay Photography via photopin cc
この「文章読本」は昭和9年に書かれた本です。今から80年も前の本なんですね。仕方ないけどどうしても書き方が古くさいところがあって、所々読みづらい箇所もありましたが頑張って読破、概ね理解したつもりになってます。
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源氏物語も読まねばならぬ
云わんとしている所を分かりやすくする為に随所に引用が使われています。そして引用の多くに源氏物語が使われていて、本文中には源氏物語の表記方を見本として、この書き方を真似すべし的なコメントが多数あります。最後の方に、谷崎潤一郎自身やはり「源氏物語が好き」との記載があって、文庫本のカバー見ていると谷崎潤一郎訳の源氏物語がありますから、これも今後読まなきゃいけないと思いました。
言葉を定義して言語と文章を明確に説明している
生まれてこのかた意識したことの無かった「言葉」を定義して「言語」と「文章」の関係を明確に定義しています。言語は「口から発せられる言葉」、文章は「文字で書かれる言葉」。同じ言葉でも使い方と目的が違うよ、と説いています。非常分かりやすい説明ですし、その違いを分かっているだけでも文章の書き方違ってくるよなぁ、と実感です。
言語はその時印象に残るような言葉を、文章はずっと記憶に残るような言葉を、おのおの駆使するべし。
深いですね^^